2009/06/04

第8回 本を売ろう! 

*** 第8回 本を売ろう! ***


もし売れた本が出てきたら,徹底的に売りましょう!売れなくなるまで売りましょう!

あるお店では,よそではほとんど売れていないうちのとある本を,毎年100冊近く売って
いただいていました.バリバリの専門書なのですが,なぜ売れているのかお店もこちらもわからない? まるでこの本はうちが専売なんだという感じで売れていました.いつ行っても平台にあるのが原因のひとつだったとは思います.

まあ,こんなのは特異な例としても,売れた本は更に売れる可能性があります.
版元の人間がこんな事言っちゃいけないのですが,売れるかどうかわからない新刊よりも,よっぽど売れる可能性があります.
だから売れている既刊本は新刊と同じ位,大事にして欲しいのです.

本は,かつては全部「新刊」でした.これが先月の新刊となり去年の新刊となり既刊本という名前を付けられ棚に押し込められます.
でも初めてその本を目にしたお客様にとっては,その本は新刊同様なのです.

私も書店にいた頃,時々取次の倉庫に仕入れのため行きましたがその時,見たこともない面白そうな既刊本がうようよありました.
「それはおめ〜が見逃していただけだろう」と言われれば,そうなのですが新刊の洪水の中,見逃す本の1点や2点必ずあるはずです.
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2009/02/27

第7回 棚作りその3

***第7回 棚作りその3***


情報は色々な所から仕入れることができます.
我々の頃にはインターネットなんて便利なものがなかったので,人から入る
情報がほとんどでした.
出版社の営業の人.
他店の担当者.エトセトラ・・・

このうち出版社の営業の方々には,実に色々なことを教えていただきました.
彼らは全国のお店の色々な棚を見ています.売れている情報にも明るい(はずです)
私はよく営業の人が来たら,担当分野の棚を見てもらいました.
数学書の版元なら数学の棚を,物理書なら物理をという風に・・・

彼らはライバル社の本は熟知しているはずですから,欠本調査もしてもらいました.
結構気軽に「この本がないよ.これは切らしたらマズイよね」と教えてくれたりしました.
でも,全部オンブに抱っこではダメです.次は,いただいた助言を反映して棚を作り「これでど〜だ!」と見てもらうのです.
このようにして棚を少しずつレベルアップさせていきました.

他店の人とはFAXでベストセラーの交換をしていました.
いきなり電話して,「ベストの情報下さい!」ってお願いしました.
でもそれには,まず自分が情報を発信することです.
情報源には自然と情報が集まってきます.それらをまとめてお店に貼って「これを読まんとあきまへんでえ〜」的POPも作りました.

これでまた,お客様の反応を見ます.
出版社の営業の方や,他店の方のお力を頂戴して本を並べても最後はお客様に買っていただけるのか,どうか!
なんか試験をされているような気分ですね.合格か?不合格か?
こちらの思惑通り本が売れたらハッピーです.仕入れ冥利に尽きる瞬間です.

売れなかったら,これもまた事例のひとつです.
なぜ売れなかったのか?
お客様のニーズに合っていないのか?
置く場所がまずかったのか?
常連さんに聞いてみてください.自分一人では絶対,答えは出ないと思います.
トライ&エラー 続けてナンボです.
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2008/12/25

第6回 棚作りその2

***第6回 棚作りその2***


棚に本が収まったら,まずは一段落.やれやれとお茶でもすすりながら,自分の棚を眺めてみましょう.(-_-)

並びは美しいですか?ゴツゴツしていませんか?
デコボコしていませんか?指はすんなり入りますか?
見てくれは非常に大事です.綺麗に陳列された商品とワゴンに山積みになっている商品.同じ値段ならどっちを買います?

次は本のお化粧です.
カバーは破れてはいませんか?スリップは飛び出してはいませんか?
蛍光灯で色焼けしていませんか?手垢で黒ずんでいませんか?
同じものなら綺麗なものを欲しがるのが人の世の常です.
よく,平積みされた本の下の方から本を抜き取ってレジに持ってくるお客様がいますよね(私もそうですが・・・)書店によっては,それを見越して,下の方に汚い本を入れておく所もあるようですが(^o^)

本が収まった.本も綺麗にした.棚も整えた.
後はお客様の反応を待ちましょう.
これで第一段階は終了.
お客様から学ぶことは多すぎるぐらい,いろんな情報があります.
いつ売れたのか.何と一緒に売れたのか.誰が買ったのか(男性・女性・年令・学生・サラリーマン等)等々・・・

これらのことを知るためには,奥の事務所にこもっていないで棚の前,レジ,レジの横を四六時中,徘徊することをお勧めします.
私は自分の机をレジの横に持ってきて,お客様に色々聞きました.
この本はどこがおもしろいのですか?
何で買ったの?
いつも何読んでるの?
何が読みたいですか?
一日一人でも聞くと,自分の休みの日をさっ引いても200人ぐらいの意見が聞けてしまう.これは大きいですぞ!っと思う人はやってみてはと.
それをどう生かすかは,あなた次第です.(^_^)v
posted by 化学同人営業部 at 16:02| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事

2008/12/11

第5回 棚作りその1

***第5回 棚作りその1***

まずは大きな流れを決めます.化学から始まって最後は化学工業とか・・・.
次にゴールデンライン(目線の位置ですね.一番目に付くところ)に何を置くか.
例えば有機化学を置くならその中分類を真ん中に据えて回りを何で固めるか.
さて,ここで大きな問題があるのです.版型が大きな本はどうするか?
ほとんどのお店が一番上に固めてありますね.正直,あれは不格好だと思っています.
肥満の人はこっちに全部固まっていてよ〜ああ〜背の高いのもこっちだよ〜と無理矢理集めているような感じがします.

棚が既製品なので,どうしようもないでしょうが,私は棚を1段減らしても全部の棚にB5版が入るようにしていました.
そしてその段の中分類の本だけをまとめて左端にまとめていました.
だって本来は同じ並びに並ぶはずの本が大きいという理由だけで,まったく違う場所に置かれるのは本にしても不本意でしょう.
なんでわしだけ大きいだけで「はみご」やねんって泣いてますよ.

大体の構成が決まったら,まず本を入れてみましょう.
大雑把でいいのです,最初は(-_-)
同じ書名の本を集めて小集団を作っていき,サクサクっと入れていきます.
同じ書名がない1匹狼はとりあえず一番後ろに回しましょう.
これで,何とか本が棚に収まりました.さて,これからが担当者の皆さんの
腕の見せ所です(^_^)v
posted by 化学同人営業部 at 13:32| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事

2008/10/31

第4回  どう入れていきましょう?

***第4回  どう入れていきましょう?***


さて本の行先が決まってきたら,次はお隣さんは誰?どこの階?平台に行くの?色々考えることがあります.

基本的には本の流れは左から右になっています.あえて逆に並べて奇をてらう必要もありません. だから本は左から右へ展開していけば良いのですが,本ってだいたい,まずは基本や初歩的な説明があって,段々内容が難しくなってきますね?
だから棚もそれに習えばいいと思います.

まず,入門書や総論的なものから展開していって段々各論的なものに展開していくのです. それを各中分類の棚でやるんです.化学入門から始まって,化学実験や化学計算なんかで終わる. 有機化学で始まって分子軌道法などで終わるとか.

中分類の始めに有機化学ならボルハルト・ショアーやモリソンボイド,マクマリーなんかから並べていくと,「あっここから有機化学が始まるんだな!」とお客様にはわかります. あとは大学のカリキュラムを参考にして並べていくと,それなりの棚になっていきます. カリキュラムは最近では各大学のホームページで簡単に調べられます. あなたのお店の近辺にある大学のホームページが一番参考になるのではないでしょうか?                                                  
今の棚はアルバイトさんでも棚差しが出来るように,棚番をふったり分類を決めたりしているところも多いと聞き及びます. でもお客様には棚番なんてわかりません.

専門書の場合はお客様の方が本を良く知っていることが多いので,本当に必要に迫られて買いに来るお客様は,それでも探してくれます. 棚はあくまでも棚差ししやすい棚ではなく,探しやすい棚でなくてはなりません.当たり前ですね?
posted by 化学同人営業部 at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事

2008/08/04

第3回 どこに入れましょ?

***第3回 どこに入れましょ?***


本の入れ先がわかったら,いよいよ棚詰めです.
しかしちょっと待ってください.あなたのお店の棚はどういう構成になっていますか?

数学があって隣に物理,化学,化学工学,生物,バイオ,科学,環境・・・・てなとこでしょうか.
たいがいのお店はだいたいこういう感じですね.
または環境と科学,生物が離れているところにある書店もあります.

そもそも棚は本来誰のものでしょう?店のもの?そうですね,所有権はお店ですから.
で,お店が勝手に何かのマニュアルに添って棚を作る.最近は取次が棚の設計までしてしまう.
ということを聞いています.全ての書店がそうとも思いませんが.
私は棚はお客様のものだと思っています.
お客様の意見が反映されて,欲しい本がちゃんと置いてある.
書店の理想でしょうが,理想なくして目標,そのための努力はありえません.

私の住んでいるところには,車でそれぞれ30分以内の間隔で,とある大手スーパーが3軒あります.こんなに近いのに,それぞれのお店の棚のレイアウトが全部違います.
A店では近くのスーパーが精肉に力を入れているので鮮魚コーナーを充実させているし,
B店は回りに他にお店がないので専門店をたくさん誘致してバリエーション豊富な店になっています.こういう発想が書店にも欲しいと思うのですが・・・

で,話を戻しますと,自然科学という学問はどこかで全てリンクしています.
物理化学なんて物理か化学かはっきりせえ〜!生物有機化学ってどっちやねん!!と担当者の皆さんは,手にとった本を前に怒ったこともあるでしょうか?(>_<)

できれば自然科学は同じ流れで構成して欲しいものです.
生物も化学が大きく関わっています.環境もそうです.数学なんて自然科学では必ず必要ですよね.
だから“カタマリ”で売るのなら棚は同じ流れで誘導的に.
posted by 化学同人営業部 at 13:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事

2008/07/01

第2回 何からしましょ?

***第2回 何からしましょ?***


棚を作るにはまず,本をおぼえましょう.

内容まで全て把握できればベストですが,その必要はありません.
この本が誰を対象にしていて,何について書かれた本であるかが理解出来ればGooです.
ここまで頭に入れておくと棚作りの他,お客様の問い合わせにも役にたつのです.

書名で大分類まではたいがい判るのですが,私はまず奥付の著者の紹介文を読み,著者の経歴や専攻などからこの本の大分類・中分類を決め,これで判らない時は,前書きを読んで,この本がどの棚に入るのか考えました.
建築書の「ラーメン構造」の本を書名だけで判断して,「おいしいラーメン屋さん」の本の横に置いたという失敗もありましたなあ〜(>_<)

本など見てる時間がない!品だしだけで手いっぱい!レジにも入らなあかんのに!
書店の人は忙しいのです.

でも商品知識を蓄積していくと,
お客様の応対がスムーズに出来る→固定客が増える.
フェアーなどの企画でも即座に書名が出てくる→調査の時間短縮.
欠本が容易に見つかる→機会損失の減少.
と先々いろんなメリットが待っています.

あなたは本が好きなのですか?本を売ることが好きなのですか?
書店の担当者は本が好きで,売るのも好きであって欲しいのですが,売りたいなら売りたいものをもっと理解しましょう!
その時間はあなたの商品知識を高め,出来る書店員へと導きます.
posted by 化学同人営業部 at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事

2008/05/30

書店様へ営業部からの提言!

*** はじめに ***

私は出版社のしがない営業マンです.m(_ _)m 
出版社の前は某書店で理工書を7年ほど担当していました.

最近,書店さんを営業でまわると「棚の作り方がわからない」
「どうすれば本が売れるんだろ〜」という声が多く聞かれます.
中には教えてもらえる人がおらず,独学でやっておられる方も多いと聞いています.
今回,そういう方々のお役に立とうと,思い立った次第です.(^_^)v

自分の経験と,全国の書店さんを営業して見てきたことを織り交ぜて,棚作りの助言になれば幸いです.
本当に基礎の基礎だけやりますので,ベテランの方は見る必要はありません.
従って,今までの考え方を覆すとか,画期的な棚作り!なんてのはありません.
あくまでオーソドックスです.

連載途中に「それおかしいぞ!お前!」というご意見,大歓迎です.
私も自身の考えの再認識が出来ると思っています.
基本は理工書の棚作りとなっていますが,他ジャンルでも応用出来ることもあると思います.

では少しでも皆様のお役に立てれば・・・(^o^)

*** 第1回 棚とはなんぞえ? ***


棚.書店にはなくてはならないもんですが,そもそも棚って何でしょ?
本の入れ物?陳列場所?・・・そうですね.書店の棚は本を売る場所です.
本を見栄え良く,売れるように見せるステージです.(^^)/

ただ本を詰め込む=入れ物,本が見せられる=ステージ
皆さんのお店の棚は本の入れ物になってはいませんか?

棚は大きく分けて平台と立ち棚に分けられます.
平台にはほとんどのお店が新刊と売行き良好書を並べ,
立ち棚には常備品が並べられています.果たしてこれでいいのでしょうか?
担当者の皆さんは,ご自分のお店の売り上げの平台と棚の売上比率をご存じでしょうか?
いろんなお店から返ってくる売上スリップやPOSデータを見ていると,
明らかに棚での売上の方が大きいはずです.
だのに平台は色々いじっくったり,POPを立てたりとステージの設営に余念がありませんが,棚の方はほとんど何もなしですね?(-_-)

では,これからどうすれば見せられる棚を構築していけるか.ご一緒に考えましょう.
posted by 化学同人営業部 at 10:16| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事